コードを覚えても弾けない理由──「雪の華」で解決します
目次
「雪の華」で学ぶ、コードでピアノの本質

ピアノをコードで弾こうとして、
「Cはド・ミ・ソ」
「Fはファ・ラ・ド」
「Gはソ・シ・レ」・・・
もちろん転回形も覚えた!
それなのにいざ曲を弾くとバラバラな印象になったり、
コード譜を追うだけで精一杯になったりしていませんか?
「コードを覚えたはずなのに、曲として成立しない」
これは、楽譜があれば弾けるけれど、コードは初心者という方が必ずぶつかる壁です。
コードは“形”で覚えるのではなく、使える形で理解することが重要です。
今回は「雪の華」を例に、
コード分析・ポジション・コードチェンジまで、動画付きで詳しく解説します。
1. コードは“形”より“役割”
コードを「C」「F」という名前で覚えるのは、
知らない人の名前を名簿順に丸暗記するようなものです。
大切なのは、そのコードが曲の中でどんな“立ち位置”なのか。
音楽には、その曲のキーに基づいた7つの基本コード
「ダイアトニックコード」があります。
家族に例えると──
-
1度(トニック):圧倒的な安定感を持つ“家の中心”
-
5度(ドミナント):緊張を生み、解決へ導くエネルギー
「度数」で理解する最大のメリットは、移調が簡単になることです。
1つのコード進行を覚えれば、どのキーにも対応することができるのです。
「雪の華」の原曲はBメジャー(♯5つ)。
難しく感じる方も多いでしょう。
でも、
「1-5-6-3…」という役割で掴めば、
Cメジャーに置き換えてもすぐ演奏できます。
つまり、
コードを“役割で聴く力”が、
耳コピや譜面なし演奏へと繋がるのです。
2. 曲を動かす「ドミナントモーション」
音楽には必ず
「緊張」と「解決」の流れがあります。
その最大のものが
Ⅴ7 → Ⅰ
のドミナントモーション。
これは例えるなら、
「ジャーン、ジャーン、ジャーン…気をつけ、礼、気をつけ」

の流れ。
「礼(Ⅴ7)」で緊張が生まれ、
「気をつけ(Ⅰ)」で解決する。
このエネルギーを感じるだけで、
演奏に物語が生まれます。
単に音ではなく
“エネルギーの方向”がわかるようになると、
次に進むコードが自然に見えてきます。
3. カノン進行とクリシェの正体
「雪の華」の美しさは、
カノン進行
(1-5-6-3-4-1-4-5)
の変形にあります。
しかし、この曲を特別にしているのは
「クリシェ」という手法。
ベースや内声が
ラ → ソ → ファ

と階段状に下がるライン。
この下降ラインが、
胸にキュンと来るあの切なさを生み出します。
一音ずつ覚えるのではなく、
「パターン」として理解する。
これができると、
練習効率は劇的に上がります。
4. ポジションの重要性
クラシック出身の方が陥りやすいのが
「低音での密集和音」。
クラシックのピアノ曲に書かれた左手の伴奏は、
大作曲家が考えた素晴らしいポジション!
ポピュラーでは“アレンジ”が求められるので、
ローインターバルリミットという原則を知っておく必要があります。
低い位置で和音を詰めると音が濁ってしまい、
「頑張って弾いているのに美しく響かない!」
という悲しいことが起こってしま宇野です。
響きを美しくする鉄則
【左手】
-
ルート中心
-
5度・7度を加える
-
3度は抜く(濁り防止)
【右手】
-
3度は弾かない、または右手で弾くことを考える
【和音の位置】
-
1点ハ付近をメインの位置にする、
これだけで音は一気に洗練されます。
5. 「コードチェンジ」の練習してる?
「すべてのコードを覚えたのにすらすら弾けない!」
原因は
コード単体の練習ではなく
“正しい移動の練習”ができていないことです。
ピアノという楽器を演奏するには、
弾きながら、今弾いている音を聞きながら
同時に次の形や音をイメージする必要があります。
練習法
①次のコードに行く前に止まって考える
(手は前のポジションに置いたまま)
② 頭の中で指の形をはっきり描く
③移動の“プロセス”を覚える
止まらない演奏、止まって考える練習で解決します。
まとめ
「雪の華」から学べることは、どの曲にも応用できます。
✔ 名前ではなく度数で捉える
✔ 左手はまずルート〜5度
✔ 和音の位置を意識する
✔ コードはチェンジを覚える
完璧なアレンジよりも、
まずは土台を整えること。
ここができれば、演奏レベルやスタイルに関係なく、
音楽は一気に自由になります。
「好きな曲を丸覚えではなく理解して弾きたい」と思っている方は、
ぜひ、これを実践してみてください。
ただ実際に一人でやると、
・自分のやり方が合っているのか不安
・左手(伴奏)がこれで良いのかわからない
・分析ができても演奏に結びつかない
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