「ノリ」は才能じゃない|演奏が変わる意識の持ち方
「ノリ」の正体とは?「カッコいい!」になるための意識改革
楽譜通りに、一音一音ミスタッチなく弾いている。
それなのに、なぜか「カッコよく」聴こえない。
「やっぱり才能なのかな…」
そう思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
でも、諦めたくない。
上手くなくてもいいから、カッコよく弾きたい。
それは、ずっと私自身が抱いてきた想いであり、
今こうしてピアノの先生をしている理由でもあります。
今回の「JUNのコードでピアノトーク」では、
正体がつかみにくい「ノリ」を、どうやって身につけ、演奏で表現していくのかについてお話ししました。
目次
1. 「ノリ」とは何か?― 言葉にしにくい感覚の正体
そもそも「ノリ」とは、
「これがノリです」とはっきり言葉で定義できるものではありません。
とても感覚的で、説明が難しいものです。
でも実は、その本質は誰もがすでに知っています。
それは、
好きな曲を聴いたときに、自然と体が動いて、心がワクワクするあの感覚。
音楽に身を任せて、心地よく揺れているとき、
あなたの中にはもう「ノリ」が生まれています。
自己診断してみよう|あなたはすでに「ノリ」を理解している
ここで、少し逆説的ですが、とても大切なことをお伝えします。
もしあなたが
「自分の演奏、ノリがないな…」
と感じたことがあるなら――
それは、すでに「ノリ」を感覚的に理解している証拠です。
本当にノリが分からなければ、
「足りない」ということ自体に気づけないはずです。
つまり多くの方の課題は、
「ノリが分からない」ことではなく、
分かっているノリを、ピアノで表現できていないだけ。
ここを理解すると、やるべきことがはっきりしてきます。
「ノリ」はジャンルを超えた共通言語
「ノリ」は、ポップスやロックだけのものではありません。
クラシックにも、当然のように存在します。
たとえば同じ3拍子でも、
ワルツの揺れと、メヌエットの格式ある動きでは、まったく違う「ノリ」があります。
これは、ポップスでいう
8ビートと16ビートのノリの違いと、考え方は同じです。
2. なぜ「ノリ」を表現できないのか?― 練習の落とし穴
「ノリが出ない原因は、技術不足だから」
そう思われがちですが、実は違います。
一番の原因は、
自分の演奏を“聴いていない”こと。
正確に弾こうとするあまり、
・指
・リズム
・ミスをしないこと
ばかりに意識が向き、
「今、自分はどんな音を出しているか」
「あのワクワクする感じが出ているか」
を聴けなくなってしまうのです。
だからこそ、
「ノリがない」と頭では分かっているのに、
練習では同じことを繰り返してしまう。
表面だけをなぞる練習になっていませんか?
憧れの演奏の楽譜を手に入れて、
採譜して音もリズムも完璧に真似している。
それなのに、なぜか同じように聴こえない。
それは、
「何を弾くか」だけを追いかけて、
その音楽が持つノリを感じ取ろうとしていないからです。
これでは、どれだけ練習しても
「カッコいい演奏」には近づきにくいのです。
3. 演奏が変わる!「ノリ」を掴む3ステップ・トレーニング
「ノリ」は一部の才能ある人だけのものではありません。
正しい順序で意識すれば、誰でも身につけられる技術です。
ここでは、私自身や、JUN音楽教室の生徒さんが実践している方法をご紹介します。
ステップ1|体に「ノリ」を染み込ませる
目的:弾く前に、目指すノリを体の中に作る
演奏は、頭で理解したものを指で出力する作業ではありません。
体で感じたものを、音にする行為です。
まずは、ノリの「原材料」を体に入れましょう。
-
好きな曲を何度も聴く
-
音楽に合わせて、自然に体を動かす
-
ワクワクする感覚を、しっかり味わう
この感覚こそが、あなたの演奏の源になります。
ステップ2|弾きながら「聴く」「感じる」
目的:意識を「正しさ」から「感覚」へ
練習中、常に自分に問いかけてみてください。
「今、あのノリが出ているかな?」
「出ていないとしたら、何が違うんだろう?」
最初から完璧である必要はありません。
「ノリが出ていない」と気づけること自体が、大きな一歩です。
ステップ3(上級編)|ゼロからノリを生み出す
これは私自身も「一番難しい」と感じているトレーニングです。
他の音に頼らず、
自分の中にグルーヴを組み立ててから弾き始める。
そのためには、ノリを自分の中に育てる必要があります。
生のドラマーの音源や、グルーヴ感のあるドラムデータと合わせて練習すると、
少しずつ「一人でもノリを作る感覚」が育っていきます。
トレーニングしても、
「まだノリが出ない…」と感じることはあると思います。
でも、もし
「弾きながら聴く」ことが分かってきたなら、もう大丈夫。
あとは続けるだけで、必ず演奏は変わっていきます。
もし
「ノリの話、分かる気がするけど、
自分の演奏にどう落とし込めばいいか分からない…」
そんな風に感じたら、
一度あなたの状況を聞かせてください。
JUN音楽教室では、
今どこでつまずいているのか、
どんな意識を変えると良いのかを、
一人ひとりに合わせて整理するための無料相談を行っています。
「私の場合はどうなんだろう?」
そう思った方は、気軽にご利用ください。



