音楽修辞学について |Google の AI、Gemini に尋ねてみました

私が長年(多分30年くらい)悩んでいること、学び続けていることをGemini に尋ねてみました。

私が、悩み、学び続けていることの1つに「修辞学」があります。

ロックやブルースが好きな私ですが、クラシックが嫌いなわけではなく、
「弾く」というより、考古学のような気持ちで調べるのがとても楽しいです。
それを「弾く」のではなく、音に出してはみるのですけどね。

それで、やっぱり古い音楽も色々と気になること多いのです。
その中で、修辞学は知っておかねば!と思うわけです。

ただ、私は文学部卒業なので、大学で音楽修辞学というものを学んでいません。
また、調べようと思ってもなかなか出てきてくれません。

日本語の書籍も専門書がほとんどですが、絶版になっているものが多いのです。

そんな中、救世主のようなAIが現れました。
それがGoogle の AI!

特にNotebookLMとGeminiをよく使っています。

NotebookLMでは、YouTubeの動画解説(英語)10本くらい入れて、色々尋ねました。
NotebookLMは、自分が入れたソースの中からの情報のみ教えてくれるので、内容が信頼できありがたいです。
実は自分が持ってるジャズ本(英語)をスキャンして、読み込んで、内容を尋ねたりもしています。

使い方は、ピアノの先生向けのセミナーでもお伝えしていますので、
近いうちに動画にさせていただきます。

Geminiも動画要約するのにすごく便利です。
以下は、ある修辞学の動画(YouTube英語)をGeminiで要約をお願いした時に出てきた回答なのですが、
タイムスタンプがあるのわかりますか?


この動画要約はChatGPTもClaudeも可能ですが、このタイムスタンプに関してはGeminiが断然正確です。
さすがはGoogleさんです。

音楽修辞学って何? 「フィグーラ」

ここからはGeminiに聞いたものです。
まず、フィグーラをできるだけたくさん出して欲しいとお願いしました。

フィグーラ(音楽修辞学)

フィグーラ(Figura)は、ルネサンス後期からバロック時代にかけての音楽で、特定の感情や概念を聴衆に伝えるために使われた、旋律や和声の定型的なパターンです。音楽修辞学(Musica Poetica)において、言葉の修辞技法を音楽に応用したものと考えられています。

以下に、主要なフィグーラをいくつか紹介します。

Anabasis(アナバシス)

  • 意味: 上行音型
  • 表現: 喜び、希望、上昇、神聖さ、天国など、上向きな感情や概念を表します。

Catabasis(カタバシス)

  • 意味: 下行音型
  • 表現: 悲しみ、死、絶望、下降、地獄など、下向きな感情や概念を表します。

Passus duriusculus(パッスス・デュリュースクルス)

  • 意味: 短2度の上行または下行
  • 表現: 苦痛、悲しみ、嘆き、苦難など、苦しい感情を表します。これは半音階的進行に相当します。

Saltus duriusculus(サルトゥス・デュリュースクルス)

  • 意味: 不協和な跳躍、または増4度や減5度といった不安定な音程の跳躍
  • 表現: 激しい苦痛、精神的な動揺、不協和な感情を表します。

Suspiratio(ススピラティオ)

  • 意味: 休符で区切られた旋律
  • 表現: ため息、悲嘆、心の切断、途切れ途切れの感情を表します。

Circulatio(キルクラティオ)

  • 意味: 円を描くような旋律(急速な音階的、または分散和音的動き)
  • 表現: 完全なもの、永遠、円、神の力などを象徴します。

Tirata(ティラータ)

  • 意味: 急速な音階の動き
  • 表現: 激しさ、戦闘、動揺、感情の爆発などを表します。

Ellipsis(エリプシス)

  • 意味: 予期された終止を省略すること
  • 表現: 感情的な緊張、期待、未完成の感情などを表します。

Interrogatio(インターロガティオ)

  • 意味: 質問を表すような上行の跳躍
  • 表現: 疑問、質問、当惑、問いかけなどを表します。

Exclamatio(エクスクラマティオ)

  • 意味: 上行の短2度、短3度、長3度の跳躍
  • 表現: 嘆き、叫び、感情的な叫び声を表します。

Apostrophe(アポストロフェ)

  • 意味: 突然の休止
  • 表現: 感情的な中断、衝撃、劇的な沈黙を表します。

音楽修辞学は、バロック時代の作曲家たちがテキストの言葉の意味をより深く、象徴的に表現するために用いた重要な手法でした。これらのフィグーラは、ヨハン・セバスティアン・バッハのカンタータや受難曲に特に顕著に見られます。

修辞学におけるフィグーラの象徴的な意味は、単なる音型を超えて、特定の言葉や感情と強く結びついています。ご指摘の通り、この考え方は美術におけるイコノグラフィー(図像学)とも共通しており、特定のモチーフが特定の意味を持つという共通の文化的・宗教的背景に基づいています。

実際の作品ではどのように使われている?

絵画などや実際の作品でどのように用いられているか質問したところ・・

以下に、ご質問にある具体的なフィグーラと、それらが実際の作品でどのように用いられているかの例を挙げます。

1. Passus duriusculus(パッスス・デュリュースクルス)

短2度(半音)の下降は、ご指摘の通り、涙、嘆き、苦しみ、悲しみを象徴します。これは、**Lamento Bass(ラメント・バス)**として知られる下降半音階のバスラインとして、特にバロック時代の音楽で頻繁に用いられました。

  • 音楽の具体例:
    • ヘンリー・パーセル『ディドとエネアス』:アリア「私が大地に横たわるとき(When I am laid in earth)」は、下降半音階のバスが全曲を貫き、死を前にしたディドの深い悲しみと絶望を見事に表現しています。
    • J.S.バッハ『ロ短調ミサ曲』:クレド「Crucifixus(十字架につけられ)」では、下降半音階のバスがイエスの苦しみと死を象徴し、聴衆に深い悲しみを与えます。
  • 美術との関連:
    • この下降の動きは、キリストの降架や哀悼を描いた絵画における、悲しみに打ちひしがれた人々の垂れ下がった姿や、マリアやマグダラのマリアの涙に満ちた表情と通底しています。例えば、ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの**『十字架降架』**では、身体をくねらせて嘆く人物たちの姿が、音楽の下降半音階的な動きを視覚的に表現しているかのようです。

2. Anabasis(アナバシス)/ Catabasis(カタバシス)

アナバシス(上行)神、天国、上昇を、カタバシス(下行)地獄、死、下降を象徴します。

  • 音楽の具体例:
    • J.S.バッハのカンタータ:歌詞に「天国(Himmel)」や「神(Gott)」が出てくると、旋律は上行し、逆に「地獄(Hölle)」や「死(Tod)」が出てくると、旋律は急激に下行します。
  • 美術との関連:
    • レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』:ガブリエルがマリアに受胎を告げる際、マリアは静かに座って地上の存在を象徴し、ガブリエルは空から降りてくる姿で神からの使者であることを示しています。この上下の配置は、音楽におけるアナバシスとカタバシスの象徴的な対比と似ています。また、多くのルネサンス絵画では、聖なる存在は画面上部に、地上の人間は下部に描かれるのが定型です。

3. Suspiratio(ススピラティオ)

ため息、悲嘆を表現するために、旋律の途中に短い休符を挿入する手法です。

  • 音楽の具体例:
    • J.S.バッハの『マタイ受難曲』:アリア「Erbarme dich, mein Gott(主よ、憐れみたまえ)」では、ヴァイオリンの旋律が休符によって分断されており、これはペテロがイエスを裏切った後の深い悲しみと後悔のため息を表現しています。
  • 美術との関連:
    • この手法は、悲しみのあまり言葉に詰まり、途切れ途切れにしか話せない人物の感情を描いた絵画と共通しています。例えば、キリストの死を嘆くマグダラのマリアの姿は、音楽におけるススピラティオの視覚的な equivalent と言えるでしょう。

4. Circulatio(キルクラティオ)

旋律が円を描くように動く音型で、王冠、永遠、神聖といった概念を表します。

  • 音楽の具体例:
    • J.S.バッハ『平均律クラヴィーア曲集』 第1巻 第12番ヘ短調:フーガの主題は、下降音型に続いて円を描くような動きをしており、これは**「神の力」**を象徴しているという解釈があります。
  • 美術との関連:
    • キリストや聖母マリアの頭上に描かれる**後光(nimbus)**は、その神聖さや永遠性を象徴しており、音楽のキルクラティオと同じ意味合いを持ちます。これは、音楽と美術が共通の象徴的言語で「神聖さ」を描写している例と言えます。

このように、音楽修辞学のフィグーラは、単なる楽理的な知識ではなく、当時の人々の感情や思想を表現するための共通の言語であり、絵画や詩などの他分野とも密接に関わりながら発展しました。

自分の学びとの関係

Geminiのおかげで、今まで知らなかったフィグーラをたくさん知ることができました。
次回(少し後になりますが)NotebookLMでまとめたものも公開させていただきますね。

Geminiのサイトにも書かれていますが、この内容が本当に正しいかどうかはわかりません。
ただ、私と同じように修辞学にご興味のある方の参考になるのではないかと思い、公開することにしました。

Geminiにこの内容を公開しても良いですか?
と尋ねたら、
「もちろんです!」の後に「Google の AI、Gemini に尋ねてみました」と入れてくれると嬉しいです。ということだったので、そのように載せさせていただきます。

AIは画像生成が今人気で、私も楽しんではいますが、特にNotebookLMの活用は、音楽を学ぶもの(日本語の本が少ない)にとってはかなり有益なのではと思います。皆さんもぜひこの使い方をお試しください。

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