耳コピの正解は「歌うこと」だった!才能不要でコードやベースが聞こえる脳のトレーニング法
目次
耳コピの正解は「歌うこと」だった!聞こえない音を脳に刻むトレーニング法

「耳コピができない……」と悩んでいませんか?それは決して、あなたの才能のせいではありません。
「メロディはなんとなく追えるけれど、コード進行やベースライン、ドラムのリズムになるとさっぱり聞き取れない」
「ポップスをピアノで自由に弾きたいけれど、耳コピができないからやっぱり無理かな……」
そう思って諦めてしまう方も多いようです。
しかし、音が聞き取れない本当の原因は、音楽的な才能や絶対音感の有無ではなく、「脳の仕組み」にあります。
かつてカセットテープを繰り返し再生し、必死になって1音ずつ耳コピしていた学生時代の私に、今すぐ教えに行ってあげたい!
結論から言えば、耳コピを攻略する鍵は、必死に「聴く」ことではなく「歌うこと」にあるのです。
★動画でも詳しく解説しています!
文字だけでは分かりにくい音のニュアンスや、具体的なトレーニングの雰囲気を動画で実演しています。ぜひ合わせてご覧ください。
なぜ聞こえないのか?脳の「効率化」という意外な正体
高校生のころ、私にはアメリカからの留学生で「Laura(ローラ)」という友人がいました。
実は私、彼女の名前を1年間、一度も正しく呼べなかったのです。
「JUNKO、違う!ローラじゃなくて、Laura!」
何度言われても、当時の私にはどうしてもその違いが聞き取れず、発音もできませんでした。
日本人が英語の「R」と「L」を聞き分けるのが難しいという話は有名ですが、これには脳の「効率化」が深く関わっています。
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脳のフィルタリング:
人間の脳は非常に効率的にできています。日常生活で必要のない音を、自動的に「ノイズ」としてカットしてしまうのです。日本で生活する上ではRとLを厳密に分ける必要がないため、脳が気を利かせてスルーしている状態です。
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「良い耳」を持っている証拠:
つまり、特定の音が聞こえないのは、あなたの脳がいらない情報を遮断してくれている結果です。むしろ「効率的に働く、とても良い耳を持っている」という証拠でもあるのです。
耳コピができないのは才能がないからではなく、脳がその音を「まだ自分にとって重要な情報だ」と認識していないだけなのです。
聞こえる音は、あなたの「関心」の表れ
人によって、音楽を聴いた時に真っ先に飛び込んでくる楽器の音は異なります。
一般的には「メロディ」が一番に聞こえるタイプが多いですが、実は私は、昔から「ドラムやベース」の音がよく聞こえてくるタイプでした。
ピアノ講師の研修を受けた際、「もっとメロディを主役にして弾いて」と注意されてしまうほど、どうしてもリズムの音に意識が向いてしまう癖があったのです。
この違いを生むのは、その人がこれまで「何に関心を持って音楽を聴いてきたか」という経験の差です。
「音楽は世界共通の言語である」とよく言われますが、まさに言語と同じ。日常的にその音(言葉)に触れ、関心を寄せていなければ、脳はそれを「聞き取るべき情報」として扱ってくれません。
今「メロディしか聞こえない」という方は、これまでそれだけメロディを愛し、集中して聴いてきたという、あなた自身の素敵な「音楽的履歴書」なのです。
これって魔法?脳を覚醒させる「内声を歌って抜き出す」方法
コード(和音)の中にある特定の音、例えば「ド・ミ・ソ」の真ん中にある「ミ」のような音を「内声(ないせい)」と呼びます。
これを聞き取るのは初心者には至難の業ですよね。
実は私も、全体のコード進行が聞き取れるようになってからも、この内声を聞き取るのはすごく苦手でした。
しかし、ある時この方法を教えてもらってから、劇的に世界が変わったのです。
その時教わった脳に音をハッキリと認識させる、強力なトレーニング法をご紹介します。
【内声抽出トレーニング】
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和音を弾く: ピアノなどで「ド・ミ・ソ」と同時に弾き、全体の響きを確認します。
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特定の音だけ残す: 一旦他の鍵盤から手を離し、真ん中の「ミ」の音だけを単音で残して響かせます。
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声に出して歌う: その「ミ」の音を、自分の声で「ミー」としっかり歌います。
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歌いながら和音を弾く: 「ミー」と歌い続けている最中、あるいは歌った直後に、もう一度「ド・ミ・ソ」と和音を弾きます。
不思議なことに、このプロセスを経ると、混ざり合った和音の中から「ミ」の音だけがクッキリと浮き彫りになって聞こえるようになります。
これは、自分の声で出すことで、脳に対して「この音は重要な情報だ!」と強力に認識させた結果なのです。
「歌うこと」が最強のインプットである理由
なぜ「歌う」ことが、耳コピのトレーニングにおいてこれほどまでに有効なのでしょうか。その秘密は身体のメカニズムにあります。
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頭蓋骨への共鳴:
自分の声で歌うと、音の振動が頭蓋骨に響きます。この「身体的な振動」を伴うインプットは、耳だけで聴くよりも遥かに深く脳に定着します。
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脳への「最重要コマンド」:
脳は、自分が発音しようとする音を「最も重要な情報」として扱います。もしベースが聞き取れないなら、ベースの譜面を見たり、アプリで音を抽出したりして、とにかく「ベースの音と一緒に歌う」練習をしてみてください。
一度自分の身体で再現し、脳に「重要」と刻み込まれた音は、再び他の楽器と混ざった状態で聴いたときにも、脳が自動的に見つけ出してくれるようになります。
「音が取れない……」と悩む前に、まずは聞き取りたいパートを自分の声に乗せてみる。それこそが、耳コピにおける最強のインプットなのです。
凡人でも「3つの要素」は同時に聞き分けられる
「メロディー、ハーモニー、リズムの3つを一度に聴くなんて無理!」と思うかもしれません。
でも、オーケストラの全ての楽器の音を一音漏らさず聞き分ける、指揮者のことを思い出してみてください。あの領域に達するのは難しくても、「メロディ」「ハーモニー」「リズム」の3種類だけであれば、どんな人でもトレーニング次第で同時に捉えられるようになります。
まずは、苦手なパートや聞こえない音こそ、意識的に「歌う」。
このシンプルな積み重ねだけで、あなたの耳コピの精度は確実に、そして劇的に変わっていきます。
耳コピは「耳」ではなく「声」で攻略しよう
耳コピとは、単に音を当てる作業ではなく、「脳に音の重要性を教え込む作業」です。
聞こえない音を無理に聞こうと耳を酷使するのではなく、まずはその音を自分の身体(声)で再現してみてください。
自分の声が道標となり、脳の中のフィルターが外れたとき、今まで聞こえなかった隠れた音たちが、鮮やかに立ち上がってくるはずです。
あなたが次に聴く曲で、一番最初に「歌ってみたい」隠れた音は何ですか?
ぜひ、その一音から、耳コピにチャレンジしてみてくださいね!
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